毎年のように日本を襲う台風。
「どうしていつも日本列島をなぞるように進むの?」と思ったことはありませんか?
実はこの“進路パターン”には、しっかりとした大気の流れと季節の法則があるんです。
この記事では、台風がなぜ日本に沿って進むのかをわかりやすく解説します!
この雑学を要約すると
- 台風が日本列島に沿って進むのは、太平洋高気圧と偏西風の影響
- 高気圧の縁を回り、偏西風でカーブしながら日本に近づく
- 季節によって台風のコースは変わり、右側の方が被害が大きくなりやすい
台風はどこで生まれるの?

台風は主に赤道近くの暖かい海で発生します。
具体的には「フィリピンの東」や「南シナ海」など、海水温が27℃以上あるエリア。
暖かい海から水蒸気が大量に上がり、雲の塊が渦を巻きながら成長していくことで台風になります。
その後、上空の風の流れに乗って北へ移動していくのです。
どうして日本列島に沿って進むの?
それには、太平洋高気圧と呼ばれる「見えない壁」が大きく関係しています。
🌀太平洋高気圧がカギ!
太平洋高気圧は夏に日本の南東側(太平洋側)に広がる巨大な空気のかたまり。
この高気圧は、ちょうど時計回りに風を吹かせます。
そのため、台風はこの風の流れに押されて西から北西へ進み、
高気圧の縁を回り込むように日本列島の南側をなぞるように北上するのです。

どうして台風って、いつも日本を通っていくんだろ?



それは“太平洋高気圧”の仕業なのよ。台風は高気圧の外側を通るように進むの。だからちょうど日本列島を通りやすいのよ。



なるほど!高気圧が“バリア”みたいに進路を決めてるんだね!
季節によって台風の進路は変わる!
実は、台風の進むコースは季節ごとに微妙に変化します。
- 夏(7〜8月):太平洋高気圧が日本の北側まで張り出すため、台風は沖縄や九州南部を通過しやすい。
- 秋(9〜10月):高気圧が弱まり、偏西風が日本付近まで南下。台風は本州や関東付近に向かいやすくなる。
- 冬〜春:海水温が低いため、台風自体が発生しにくい。
このように、季節と気圧の配置が台風の“通り道”を決めているんです。
偏西風が「カーブ」を作る!


日本の上空には、偏西風(へんせいふう)という西から東へ流れる強い風があります。
偏西風は中緯度(30〜60°)に吹く西風。日本は北緯30〜45度の「中緯度帯」にあるため、偏西風のゾーンに位置しているんです。
つまり、台風が北に進むと、この偏西風に乗って進路を東向きにカーブさせられるのです。
その結果、「日本列島に沿って北上 → 東に抜ける」という、あの特徴的な進路になるんですね。



なるほど〜。高気圧で押されて北へ、偏西風で右へカーブするのか!



そうそう!つまり台風は“風のレール”の上を走っているようなものなのよ。



レールの位置が変われば、進路も変わるってわけか!
豆知識:台風が「右側の方が危険」な理由
台風の進行方向に向かって右側は「危険半円」と呼ばれ、左側よりも風が強く雨も激しい傾向にあります。
理由は、台風自体の回転(反時計回り)と進む方向が重なるため。
たとえば、進行方向が北なら、東側(右側)がより風が強くなるのです。
豆知識メモ
→ 台風の右側では、風速+進行速度が合わさって被害が大きくなりやすい。
→ 災害時には「進路の右側」にいる地域の方が、特に警戒が必要です!
【PR】台風対策におすすめの防災グッズ
「台風は毎年来る」とわかっているから、備えは早めにが鉄則です。
Amazonや楽天で買える防災グッズの中で、特におすすめなのがこちら。
スマホやライトを同時充電できる大容量バッテリーポータブル電源
自然災害の多い日本では、「台風の通り道に住んでいる」という意識が大切です。
まとめ
- 台風が日本列島に沿って進むのは、太平洋高気圧と偏西風の影響。
- 高気圧の縁を回り、偏西風でカーブしながら日本に近づく。
- 季節によって台風のコースは変わり、右側の方が被害が大きくなりやすい。
毎年「また日本に向かってくる…」と思う台風。
でもそれは偶然ではなく、地球の大気の流れが作り出す必然のコースなんです。
気象の仕組みを理解しておくことで、
「なぜ被害が出やすいのか」「どんな備えをすべきか」が自然と見えてきます。