アメリカ発祥のプロスポーツリーグであるNBA(バスケットボール)やMLB(野球)。多くの人は「アメリカの国内リーグ」と思いがちですが、実はカナダを本拠地にしたチームが存在することをご存じでしょうか?
この記事では、NBAとMLBにおけるカナダのチーム事情について詳しく解説します。
また、スポーツ好きなら知っておきたい国境を越えたプロスポーツの豆知識もご紹介します。
この雑学を要約すると
- NBAのトロント・ラプターズとMLBのトロント・ブルージェイズは、いずれもカナダに本拠地を持つチームで、アメリカのプロリーグに参戦している
- 過去にはバンクーバーやモントリオールにもチームがあったが、現在はアメリカに移転済み
- 北米リーグはアメリカとカナダを1つのマーケットとしてとらえ、国境を越えたプロスポーツ運営がされている
なぜアメリカのリーグにカナダのチームがあるの?
実はアメリカとカナダは、経済圏やメディア市場、文化的背景が非常に近いという特徴があります。
そのため、アメリカのプロリーグは「北米リーグ」という位置づけで、カナダも同じマーケットとして取り込んでいるのです。
NBA:トロント・ラプターズがカナダ代表!

NBAで現在唯一、カナダに本拠地を構えるチームがトロント・ラプターズ(Toronto Raptors)です。
1995年に誕生し、NBAの中でも新しいチームのひとつです。
2019年には悲願の初優勝!
ラプターズは2019年、カワイ・レナードを中心に快進撃を続け、NBAファイナルでゴールデンステート・ウォリアーズを破って優勝を果たしました。
この快挙は、カナダ中が熱狂した歴史的瞬間として今も語り継がれています。

えっ?NBAってアメリカのリーグなのに、カナダのチームが出てるの?



NBAは“北米リーグ”として運営されているから、カナダも参加できるのんだ。昔はもう1チーム、バンクーバー・グリズリーズもあったんだよ。



え、もう1チームあったの!?今はどうなったの?



2001年にアメリカのメンフィスに移転して、メンフィス・グリズリーズになったんだ。カナダ勢は今はラプターズだけだね。
MLB:トロント・ブルージェイズが孤軍奮闘


MLBにもカナダ本拠地のチームが存在します。それがトロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)です。
1977年に設立され、アメリカンリーグ東地区に所属しています。
▷1992年・1993年と連覇を達成!
ブルージェイズは、1992年と1993年にワールドシリーズを連覇しており、アメリカ以外の国を本拠とする唯一のワールドシリーズ制覇チームという誇らしい記録を持っています。
また、トロントはカナダ最大の都市で野球人気も高いため、本拠地ロジャーズ・センターはいつも多くのファンで賑わっています。
昔はモントリオールにも野球チームがあった?
MLBにはかつてもう1チーム、カナダに本拠地を置くチームがありました。
それがモントリオール・エクスポズ(Montreal Expos)です。
1969年に設立されたこのチームは、カナダ初のMLBチームとして注目されましたが、観客動員などの問題から2005年にアメリカのワシントンD.C.に移転し、現在はワシントン・ナショナルズとして活動しています。
カナダチームが活躍する意義とは?
カナダに拠点を置くチームの存在は、アメリカとカナダのスポーツ文化の結びつきを象徴しています。
一国のプロリーグでありながら、国境を超えてファンや選手が交流できるという点は、北米ならではの特長と言えるでしょう。
また、カナダの選手が地元チームで活躍することで、カナダ国内のスポーツ熱を高める効果も生まれています。
ちょっと豆知識:他にも「北米型リーグ」は存在する
実はNBAやMLBだけではなく、NHL(アイスホッケー)やMLS(サッカー)といったリーグも、アメリカとカナダ両国にチームを持つ「北米型リーグ」です。
特にNHLはカナダ発祥のスポーツということもあり、31チーム中7チームがカナダに本拠地を構えているという特徴があります。
まとめ
・NBAのトロント・ラプターズとMLBのトロント・ブルージェイズは、いずれもカナダに本拠地を持つチームで、アメリカのプロリーグに参戦している。
・過去にはバンクーバーやモントリオールにもチームがあったが、現在はアメリカに移転済み。
・北米リーグはアメリカとカナダを1つのマーケットとしてとらえ、国境を越えたプロスポーツ運営がされている。
アメリカのリーグと考えがちなNBAやMLBですが、実は国境を越えたチームもあることがわかりました。
気になった方は、カナダに本拠地を持つチームの試合をチェックしてみてくださいね。