【紙の色に秘密アリ!?】漫画雑誌のページがカラフルな理由とは?

漫画雑誌をパラパラとめくっていると、ページが白ではなくピンクや水色、緑といったカラフルな紙で構成されていることに気づいたことはありませんか?

「どうして白い紙じゃないの?」
「わざわざ色をつけてるの?」

実はこれ、デザインのためではなく印刷業界と出版業界の合理的な判断の結果なのです。
この記事では、漫画雑誌の紙がカラフルな理由をわかりやすく解説します。

この雑学を要約すると

  • 漫画雑誌に使われるカラフルな紙は、再生紙の脱墨処理でインクが完全に除去できないため、色をつけて見た目を整えている
  • 色の違いは作品の切り替えや読みやすさの工夫でもある
  • 色付き紙はコストの観点でも合理的
目次

なぜ漫画雑誌の紙はカラフルなの?

理由①:再生紙の“脱墨処理”には限界がある

漫画雑誌には「再生紙」が使われています。これは古紙を回収し、再び紙として加工したもの。エコロジーかつ低コストですが、元の紙に使われていたインクが完全に除去できないことが多いのです。
このインクを取り除く工程を「脱墨(だつぼく)」と言い、新聞や雑誌などの印刷済みの紙を漂白・洗浄します。
しかしこの脱墨処理には限界があり、完全に白くするにはコストも手間もかかるため、完全な白色には仕上がりません。
そのため、元の古紙の色が残っていたり、やや灰色や黄色がかっていたりします。そこで、あえて全体に薄い色(ピンク、緑、水色など)をつけることで、見た目を整えているのです。

マナブ

なんで漫画雑誌って紙が白くないの?ピンクとか青の紙で印刷されてるの、ちょっと不思議だよ!

知恵の妖精ミネル

良いところに気づいたわね、マナブ。あれは「再生紙」が使われているからよ。古紙をもう一度紙にして使っているの。

マナブ

でも、どうして白くできないの?薬品でキレイにすれば真っ白にできそうだけど…。

知恵の妖精ミネル

「脱墨」っていう処理をするけど、完全にインクを取りきるのは難しいの。それに、白くするためにたくさん薬品を使うと環境にもお財布にも優しくないのよ♪

マナブ

なるほど〜!じゃあ色をつけて見栄えをよくしてるってことか!

知恵の妖精ミネル

その通り!ちょっとした工夫でコストも見た目もバランスよく保っているのよ。

理由②:読者のための「区切り」としての色分け

漫画雑誌は1冊に複数の作品が掲載されています。紙の色が変わることで、「あ、ここから新しい作品が始まるな」という視覚的なサインになります。

これは編集者側の工夫であり、読者にとっても読みやすさを向上させる機能の一つです。

理由③:コストの大幅削減

白くてきれいな紙(バージンパルプ使用)を使えば見た目は美しくなりますが、その分紙代が跳ね上がります
週刊で数十万部〜数百万部発行する漫画雑誌にとって、1冊あたり数円の違いが何千万円のコスト差になることも。

そのため、再生紙+色付き処理というのは、「安く・早く・ある程度キレイに」という絶妙なバランスを実現する手段なのです。

【豆知識】白い紙の雑誌=高級品?

週刊漫画雑誌ではない、単行本や高級雑誌では白い紙が使われることが多いですよね?
あれは、バージンパルプや漂白済みの高品質な紙を使用しているから。だから、同じ1冊でも印刷コスト、販売価格に大きな差があるのです。

「紙の白さ」は、出版物のグレードを分けるサインの一つでもあるんですよ!

まとめ

・漫画雑誌に使われるカラフルな紙は、再生紙の脱墨処理でインクが完全に除去できないため、色をつけて見た目を整えている。
・色の違いは作品の切り替えや読みやすさの工夫でもある。
・色付き紙はコストの観点でも合理的。

「紙がカラフル」というちょっとした違和感にも、印刷や出版の深い工夫が詰まっていたんですね。
次に漫画雑誌を手に取るときは、ぜひその紙の色にも注目してみてください!

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