アニメ『サザエさん』や昭和のドラマで、お父さんが飲み屋の帰りに、ひもでぶら下げた箱を持って帰る姿を見たことはありませんか?
あの箱の正体、それは「折り詰め寿司(おりづめずし)」です!
本記事では、昔ながらの「折り詰め寿司」の魅力や文化的背景、現代との違い、そして意外と知られていない豆知識を解説していきます。
この雑学を要約すると
- 飲み屋帰りのお父さんが持っていた“ひも付きの箱”の中身は折り詰め寿司
- 寿司折は、家族への「ごめんね」の気持ちを込めて持ち帰るお父さんの愛情表現だった
- 現代でも、老舗寿司店やイベント向けに折り詰め寿司は健在!上品なテイクアウトとして人気
「折り詰め寿司」って何?なぜあんな風に持って帰っていたの?
「折り詰め寿司」(寿司折)とは、木や紙で作られた折箱(おりばこ)に、にぎり寿司や巻き寿司を美しく詰めた持ち帰り用のお寿司のことです。
これをひもで十字に結び、親指と人差し指でちょこんとつまんで持ち帰る―――これが昭和のお父さんの定番スタイルでした。
昔は飲み屋や寿司屋に寄って帰りが遅くなったことへの「ごめんね」の気持ちを込めて、家族に土産を持ち帰っていました。そして家で待つ妻や子どもたちにとってお寿司はちょっとしたごちそう。
だからこそ、家族の喜ぶ顔を思い浮かべながら、寿司折を手に家路についたのです。
中身はどんなもの?

お店や地域によって内容は異なりますが、定番の組み合わせはこちら。
- にぎり寿司(マグロ、エビ、イカなど)
- 巻き寿司(かんぴょう巻き、鉄火巻き)
- 玉子焼き
- ガリ(生姜の甘酢漬け)
さらに、高級店になると押し寿司や季節のネタが入ることもあり、贅沢なお土産とされてきました。

この前サザエさんで、波平さんがなんか箱を持って帰ってたけど、あれって何だったの?



「あれは『折り詰め寿司』よ。昔はお父さんたちが飲み屋や寿司屋の帰りに、家族へのお土産としてよく買っていたの。



へぇ!家族のためにお寿司を持って帰るなんて、ちょっとカッコいいね!



夜遅くに帰ってきて待っていた家族が実際に喜ぶかは別として(笑)
こうしたお土産は特別だったの。今でも老舗の寿司屋では、同じスタイルで折詰を出してくれるお店もあるのよ。
豆知識:折り詰め寿司の「ひも」の意味とは?
折り詰め寿司についているひもは、ただの持ち運び用ではありません。
実はこれは中身がずれないようにしっかり固定するための工夫。
折箱に直接ふたをして、ひもで十字にしばることで、移動中に寿司が崩れないよう守られているのです。
見た目にもきちんとした印象があり、贈り物や手土産としても最適だったんですね。
まとめ
・飲み屋帰りのお父さんが持っていた“ひも付きの箱”の中身は折り詰め寿司
・寿司折は、家族への「ごめんね」の気持ちを込めて持ち帰るお父さんの愛情表現だった
・現代でも、老舗寿司店やイベント向けに折り詰め寿司は健在!上品なテイクアウトとして人気
懐かしい文化のひとつ「折り詰め寿司」。
たまにはあなたも、お寿司をひも付きの箱に詰めてもらって、
誰かに“ちょっとした気遣い”を届けてみてはいかがでしょう?
「懐かしくて、新しい」そんな和の楽しみが、またひとつ蘇るかもしれません。