マンタはエイの仲間?似ているようで違う海の平たい生き物の正体とは?

広い海を舞うように泳ぐ「エイ」と「マンタ」。その姿はまるで水中を滑空する鳥のようで、どちらも美しく神秘的な存在です。実はこの2つ、分類学的にはどちらも「エイ目」に属する近縁種ですが、生態や特徴には大きな違いがあります。今回は、そんな「マンタ」と「エイ」の違いをわかりやすく解説します!

この雑学を要約すると

  • マンタはエイ目に属する大型のエイの一種で、分類上は近い仲間
  • マンタは外洋を泳ぐプランクトン食、エイは海底で生活し貝などを捕食
  • 毒針を持つのは一部のエイで、マンタは無害で知能も高い生物
目次

マンタとエイは「親戚」同士!

マンタと一般的なエイは、どちらも「軟骨魚類(サメやエイの仲間)」で、「トビエイ目」という分類に属します。つまり、生物学的には「マンタは大型のエイの一種」というのが正しい表現です。
マンタという名前はマントのように見えることが由来。日本名は「オニイトマキエイ」。

項目一般的なエイマンタ(オニイトマキエイ)
分類トビエイ目トビエイ目・オニイトマキエイ属
英語名Ray / StingrayManta Ray
口の位置体の下側前方(顔のように見える)
尾の特徴長くて毒針を持つ種類も多い太くて短く、毒針なし
食性貝類、甲殻類など海底生物プランクトンを濾し取って食べる

泳ぎ方と生活スタイルも大違い!

マンタは広い海を回遊しながらプランクトンを食べる大型のエイで、体長は最大で7メートル以上に達することもあります。
一方、一般的なエイ(特にアカエイやガンギエイなど)は、海底に潜んで生活し、貝や小魚を捕まえる生活を送っています。

マナブ

分類上は近くても、見た目や暮らし方は結構違うんだね。

知恵の妖精ミネル

そうなの。マンタは“外洋性”で自由に泳ぎ回るタイプ。エイは“底生性”で海底にぺったりとくっついて生活していることが多いのよ。

毒があるのはどっち?

毒を持っているのは、エイの中でも「スティングレイ(stingray)」と呼ばれる仲間たち。これらは尾に毒針を持ち、外敵から身を守ります。ビーチで不意に踏んでしまい刺される事故が発生することもあります。

マンタには毒針はなく、人に危害を加えることは一切ありません。とてもおとなしく、ダイビングでも人気の生物です。

マンタは「頭が良い」って本当?

驚くべきことに、マンタは魚類の中でも非常に大きな脳を持ち、社会性や好奇心も強いとされています。なんと、鏡に映った自分を認識する能力があるかもとする研究もあるほど。これはイルカやカラス、類人猿のような高い知性を持つ動物に見られる特徴です。

観察するならどっちがおすすめ?

マンタは沖縄の石垣島や宮古島周辺でダイビング中に観察できるチャンスがあります。外洋で回遊しており、ダイバーの周囲をぐるぐると泳ぐことも。その大きさと優雅さは、まさに圧巻。

一方、一般的なエイは水族館や浅瀬でも比較的よく見られます。水族館でエイを観察すると、裏側がまるでニッコリ笑っているような「顔」に見えることがあります!
実はあれ、目ではなく鼻の穴(鼻孔)と口なんです。思わず笑ってしまうその表情、ぜひ水槽のガラス越しにじっくり見てみてくださいね。

豆知識:エイは「電気」を使う種類もいる!?

エイの中には「シビレエイ」のように電気を発生させる種類も存在します。これは獲物を気絶させたり、外敵を追い払ったりするのに使われます。まさに“自然界のスタンガン”!

まとめ

・マンタはエイ目に属する大型のエイの一種で、分類上は近い仲間
・マンタは外洋を泳ぐプランクトン食、エイは海底で生活し貝などを捕食
・毒針を持つのは一部のエイで、マンタは無害で知能も高い生物

「マンタもエイも、同じ仲間だけど生き方はそれぞれ」。
知れば知るほど、海の生物の奥深さが見えてきます。水族館や海に出かける際は、こうした知識を持って観察すると、いつもよりもっと楽しくなりますよ!

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